補聴器は、買う時も、使う時も調整が大切

補聴器は眼鏡と違い、買ったからすぐに快適に聞こえるというわけではありません。
難聴の度合いやお使いになる環境にもよりますが、少しづつ慣れていく必要があります。

補聴器と集音器の違い


補聴器と集音器の最大の違いは「管理医療機器」であるかどうかです。補聴器は、難聴者が使用する前提で開発されており、製品ごとに定められた厳しい検査を受け、効果や安全性について一定の基準をクリアしたものとなります。
一方で、集音器は「家電」としての扱いであり、効果や安全性についての基準もありません。

補聴器の種類について


現在では主に3つの形状が使用されています。

耳あな型

耳穴に収まるタイプで、すっぽりと耳穴に収まる小型タイプのものがあり、目立ちにくいのが特徴。音質が自然で軽くて小さい。耳穴型はオーダメイドのものがあるので、お客様の耳の形に合うようにお造りすることができます。

耳かけ型

耳にかけて使用するタイプで、幅広い聴力に対応し、目立たない超小型の機種からパワーの強い少し大きめの機種まで多様な種類があります。また、汗などに強い防水性に優れた機種もあります。価格が耳穴型に比べ安く、一番人気があります。

ポケット型

手元で簡単に操作でき、価格もお手頃。強い音量を出せます。大型のため目立ちやすく衣擦れの音など雑音が気になることもありますが、マイクを相手の口元へ近づけて騒音の中でも聞き取りやすく、また電池交換の手間も楽々。

補聴器の価格について


補聴器の価格は一台数万円から数十万円を非常に幅があります。機種によっては両耳分揃えると100万円以上するものもございます。
補聴器の価格を左右する要素については下記のものがございます。

1.チャンネル数(バンド数)
 チャンネル数(バンド数)が多いほど、補聴器に入ってくる音を細かく細分化することができます。
 そのため、人の会話音か不必要な雑音かを区別することが出来るので、数字があがるほど快適さは上昇します。

2.付帯機能
 近年の主流であるデジタル補聴器にはAI(人工知能)や高性能なコンピューターが搭載されています。
 こうした高性能化により、従来の補聴器では苦手とした「音が響く環境」や「複数人での会話」での聞こえが向上されています。

ただ、高額な補聴器=良く聞こえる補聴器というわけではありません。
一人ひとり異なった聞こえ方をしているため、個々にあった補聴器の調整が最も大事な要素となります。
購入時には必ず【聴力測定】と【試聴】をしてから判断しましょう。