難聴とも深い関わりのある『メニエール病』とはどんな病気?
言葉の理解力が低下する『感音性難聴』の一つに『メニエール病』が原因とするものがあります。『メニエール病』とは鼓膜よりも内側の内耳よ呼ばれる場所の疾患です。
厚生労働省の特定疾患にも指定されている『メニエール病』。難聴との関係や症状についてご紹介致します。
発作的に起こるめまいと耳鳴り
『メニエール病』の名前はフランスの医師、プロスペル・メニエールがめまいの原因に内耳性のものを指摘したことに由来します。メニエール病になると、めまいと耳鳴りが発作的に起こり同時に聴力が低下します。
これは鼓膜より内側の内耳という場所に原因があります。内耳はリンパと呼ばれる体液が入っている蝸牛管で構成されていて、平衡感覚を司る三半規管とつながっています。
蝸牛管に入っているリンパ(内リンパ)が何らかの原因で過剰に増え、内リンパ水腫を引き起こすことがメニエール病の直接原因となります。
リンパのバランスが崩れる原因は不明
内リンパ水腫を引き起こす、リンパのバランス崩れは原因がわかっていません。ですが、ストレスやアレルギー反応があるのではと言われています。
また、『メニエール病』の特徴として男性よりも女性に多いという点があります。
メニエール病の治療
ストレスが原因と考えられる場合には、ストレス原因の解消が優先されます。内リンパ水腫の治療として利尿剤を処方されることもあります。その他にも鎮静剤や向自律神経薬なども処方されます。
補聴器の装用は要注意
メニエール病が原因で聴力が低下、そのための補聴器装用は慎重になったほうが良いです。メニエール病を原因とする難聴には、大きな音に過敏で正常な聞こえの人よりも不快に感じる音が小さいという特徴があります。
そのため、補聴器を装用した場合に増幅された音に不快感を覚えることが多く快適な聞こえを得られないことがあります。メニエール病を患っており、補聴器の装用を考えている方は、医師に補聴器を装用して問題ないかの確認をした方が良いでしょう。
また、補聴器の選択も自身で音量調整ができるものや、突発音や衝撃音抑制が優秀な機種を選ぶ必要があります。