80代の発症率ほぼ100%!白内障の最新事情
今回は眼の病気で最も有名な”白内障”に関するお話です。
眼科さんに訪れる3割近くの方が白内障と言われており、WHO(世界保健機関)の調査では世界での失明原因第一位が白内障だとされています。
最も多い原因が加齢であることから、80代では発症率がほぼ100%と言われる白内障の最新事情について調査しました。
白内障とは?
眼の中には水晶体と呼ばれるカメラのレンズの役割をしているものがあります。この水晶体は透明で光をよく通しますが、加齢などにより濁りが生じ光が入りにくく乱反射してしまうようになります。
白内障の濁りの原因ですが、細胞の中にあるタンパク質の酸化が原因です。タンパク質の酸化は紫外線や放射線を浴びることや、喫煙などが原因で引き起こされるほか、眼に物をぶつけたり、強く擦ることでタンパク質を壊してしまうことが挙げられます。
白内障の治療法
白内障に対しては点眼薬や飲み薬がありますが、これらの薬は白内障の進行をある程度遅らせる役割のもので、水晶体の濁りを取るものではありません。
水晶体の濁りを取り、低下した視力を改善するには手術による方法が現在では唯一です。近年では超音波による水晶体摘出ができるようになった他、水晶体の代わりをする眼内レンズの進化により、白内障手術が短時間でできるようになりました。
白内障の手術時期に関しては、一般的に時期が早いほうが手術を安全に行いやすく、合併症の発生率も低いと言われています。お医者様との相談が不可欠ですが、老眼鏡を使用しても見えにくい、運転に不安を感じるなどの日常生活に支障をきたしたら手術される方が多いようです。
治療後の生活
手術後は明るい光がたくさん入るようになった影響で、まぶしさを強く感じたり、色の感覚が少し変化することもあるようです。白内障術後にオススメしているサングラスもございます。
また、裸眼視力は少しずつ変化することが多いようです。手術後、裸眼視力が安定するまで1~2ヶ月時間が必要だと言われいます。メガネの購入を考えている場合はお医者様と相談の上、お考えください。
手術後1ヶ月を経過すれば、ほぼ手術前と同じ生活ができると言われています。それまではスポーツや旅行などは避けたほうが良いようです。また眼にばい菌が入らないように注意が必要になります。洗顔や眼の周辺に触れる際には気をつけてください。
今回のまとめ
・白内障は水晶体が濁り、視力低下を引き起こす病気
・加齢によるタンパク質の酸化が原因で80代の発症率はほぼ100%
・点眼薬や飲み薬もあるが、視力回善意には手術が必要
・手術後は1ヶ月ほどで手術前と同じ生活に
水晶体の濁り方は個人差があるため、症状は様々ですが眼の違和感に気づいたら、早めに検査を受けることが大切です。