
UVカットコーティングは剥がれる?剥がれない?
眼に有害な紫外線をカットするコーティングとして、UVカットコーティングがあります。最近、TVやメディアなどで「UVカットコーティングには寿命があります!」といった話がありますが、これは本当なのでしょうか?
2種類あるUVカットコーティングの方法
メガネレンズ(今回はプラスチックレンズ)におけるUVカットコーティングの方法は大きく分けて2種類あります。1つめはレンズ表面に紫外線吸収剤の膜を使用する方法。もう1つはレンズの素材そのものに紫外線吸収剤を混ぜ込む方法です。
実は、上記の2つの方法によって“寿命”は大きく変わってきます。心配しなければいけないのは“レンズ表面に紫外線吸収剤の膜を使用する方法”です。
コーティングのためにやってはいけないコト
メガネレンズには上記のUVカットコーティングの他にも、すり傷からレンズを守るハードコーティングや、レンズ表面での光の反射を抑える反射防止コーティングなど様々なコーティングが施されています。
コーティングが剥がれてしまうと、上記の効果はなくなります。コーティングタイプのUVカットも同様です。
レンズを守る様々なコーティングを維持するために、やってはいけないコトがいくつかあります。
・レンズに熱を加える
プラスチックレンズには熱を加えると膨張する特性があります。対して各種コーティングは熱を加えても膨張しません。
膨張したレンズはコーティングを破ってしまうため、コーティング剥がれの原因になります。(耐熱コーティングは大丈夫ですが)
・レンズを力強く拭いてしまう
レンズに付いた汚れを取るために、あまりにも力強くレンズを拭いてしまうとコーティング剥がれの原因になります。
また、レンズの乾拭きも同様にコーティングを剥がす危険性があります。レンズに付着した汚れを落とすときには、一度水で流してからティッシュで水気を取り、最後に柔らかい布などで拭くようにしましょう。
コーティング方式と練り込み方式の見分け方
紫外線吸収剤をレンズ表面にコーティングする方式の場合、使用方法などにより剥がれて効果を失ってしまうことが分かりました。ではレンズの素材そのものに練り込む方式との見分け方はあるのでしょうか。
まず度付きのレンズに関しては、現在販売されているほとんどのレンズが練り込み式のUVカットコーティングになっています。ただ、屈折率1.50などの非薄型レンズなどではレンズ表面のコーティング方式があります。
注意しなければいけないのが度なしの既製サングラスです。“UVカット機能付き”となっていても、コーティング方式の可能性もあります。
特に購入してから時間の経過したものや、レンズに傷がついているものはコーティングが剥がれている可能性があるため注意しましょう。
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