自覚症状がないまま失明に!?緑内障ってどんな病気?
白内障に次いで有名な眼疾患と言えば『緑内障』ではないでしょうか。年々患者数は増加していて、40歳以上の20人に1人は緑内障を患っていると言われています。
治療せずにいると失明の恐れもある緑内障。今回は緑内障に関してご紹介致します。
緑内障とは
緑内障とは、眼球内の圧力(眼圧)により視神経が慢性的に圧迫されることで、視神経の障害が起こり、視野(見える範囲)が狭くなっていく病気です。
冒頭でも触れましたが患者数は増加傾向にあり、20年間の間に5倍の数に増加していると言われています。
緑内障の症状
緑内障の怖いところはほとんど自覚症状のないまま進行することです。
進行すると視野(見える範囲)の一部が見えなくなる視野欠損になります。
普段は両目を使って見ているため、片方に欠損があっても反対側の目でカバーしてしまうので気づかないことが多いと言われています。
緑内障になりやすい人
以下のような特徴のある人は緑内障を発症しやすいと言われています。
・強度の近視がある人
・遠視の人
・親や兄弟に緑内障のある人
・糖尿病の人
・もともと眼圧の高めの人
・年齢が40歳以上の人
しかし、緑内障のうち90%は原因が特定できないタイプの緑内障だといわれています。早期発見できるように日頃から片眼ごとの見え方のチェックをしましょう。
正常な眼圧値でも注意が必要
日本人の平均眼圧は14.5mmHgほどと言われており、眼圧の正常値は10~20mmHgとされています。
ですが、この正常値の範囲にあっても緑内障と診断されている方は大勢います。
なぜなら眼圧は季節や時間、近視などの屈折異常の度合いや生活環境によって左右されるなど、様々な要因が複雑に影響しているためです。
こういった方も自覚症状がほとんどないまま進行しますので注意が必要です。
緑内障の治療
緑内障の治療には眼圧を下げることが目的とされます。眼圧が正常値の範囲内の方でも、眼圧をさらに下げることにより、進行を遅らせることができると言われています。
緑内障の治療には以下のような方法を取ります。
・点眼薬による薬物治療
・レーザー治療
・手術
ただ、これらの治療は進行を遅らせるためのものであって、回復させることは出来ないと言うことを知っておかなければいけません。
また、緑内障のタイプなどによって治療は異なります。
効果的な予防とは
緑内障を予防するためには以下のようなことが効果的と言われています。
・食生活の改善
具体的には糖分やアルコールの摂取を控える。カフェインを取り過ぎない。ビタミンの摂取を心がけましょう。
・生活環境の改善
睡眠不足や過度なPC・スマホ操作は眼球内の血流異常を引き起こすと言われています。また、ストレスも原因となるため、あまりストレスを抱え込まない必要があります。
早期発見・早期治療を
眼圧が急激に上昇する症状の場合は、眼痛や頭痛、吐き気が起こるためすぐ分かります。このような急性の場合、最悪1日で失明ということもあるそうなので気をつけましょう。
ただ、多くの緑内障はなかなか早期発見の難しいタイプになってしまいます。発症の多くなる40歳以上になったら、1年に1度は眼科を受診し定期検査を受けましょう。