補聴器は片耳・両耳どちらがオススメ?
補聴器を購入する際に、迷ってしまうのが「片耳と両耳、どちらがいいのか」ではないでしょうか。今回はそんなお悩みに答えるために、補聴器を片耳購入するのと両耳購入するのが、どちらがお得か解説します。
補聴器は両耳がオススメ!
補聴器の購入はズバリ!両耳がオススメでありお得です。補聴器の両耳装用には片耳装用にはないメリットがいくつかありますので紹介します。
※フォナック補聴器HPより
・音がする場所が捉えやすくなる
”音がどこから出ているか”という音の方向を捉えるには、両方の耳が同じ程度の聴力を持っている必要があります。加齢による難聴の場合、片耳だけが難聴ということはあまりなく、両耳とも聴力が低下してしまっていることがほとんどです。
音がどこから出ているか分からないと”車のクラクションを聞いても車がどこから来るか分からない!”という事態にもなりかねません。
・騒がしい場所でも会話が聞き取りやすくなる
右耳から入ってきた音は左脳へ、左耳から入ってきた音は右脳へ情報として送られます。左脳は言語脳・右脳は感情脳と言われ、それぞれ役割が異なります。
補聴器を両耳に装用することで、左脳と右脳の連携が働き、騒がしい場所でも会話等の聞きたい音に集中することができるようになります。
また、片耳で聞くよりも小さい音量で聞き取れるようになるため、より自然な聞こえを実現できます。
メーカーによっては独自の両耳装用機能も
補聴器メーカーによっては、独自の技術により両耳装用の際にうれしい機能が付いている機種もあります。
・フォナック補聴器『デュオフォン』シーメンス補聴器『ツインフォン』
電話の音声が左右両方の補聴器から聞こえる機能です。補聴器が必要ない人も欲しい機能ではないしょうか。
※お使いいただける機種・形状があります。詳しくは店頭スタッフまでお問い合わせください。
・ジーエヌリサウンド補聴器『両耳連動指向性』
左右の補聴器が連携をとりながら自動で周囲の状況を分析し、会話に集中していても必要に応じ、後方からの呼びかけに気づき、反応することができます。
※お使いいただける機種・形状があります。詳しくは店頭スタッフまでお問い合わせください。
・フォナック補聴器『オートステレオズーム』
騒がしい場所でも、正面の人の声に自動的にフォーカスすることで聞き取りを良くします。
※お使いいただける機種・形状があります。詳しくは店頭スタッフまでお問い合わせください。
両耳購入なら価格も2倍?
両耳装用の方がメリットが多いと言っても、ハードルになってくるのは価格ではないでしょうか?フルデジタル式の補聴器なら、片耳価格で10万円以上もちろん30万円以上のものなど、かなり高額な機種が多くなってきます。
ただ補聴器の場合、両耳で購入いただく際には片耳価格の2倍というわけではありません。メーカーや機種によって異なるのですが、片耳価格の1.5倍~1.7倍で購入いただけることが多いです。
これは両耳装用でのメリットが多いこと、両耳装用での満足度が高いことが理由で、補聴器メーカーとしても可能なかぎり両耳で装用して欲しいという想いから、両耳価格は割安になっています。
片耳がまったく聞こえない人は?
※フォナック補聴器HPより
片耳がまったく聞こえないという人向けに、CROS(クロス)補聴システムがフォナック補聴器とシーメンス補聴器から発売されています。
聞こえない耳側に装用した送信機が周囲の音をキャッチし、聞こえる耳側の補聴器まで届けます。補聴器の両耳装用ではないので音の方向性は分かりませんが、聞こえていない側からの呼びかけに答えることができます。
ぜひ補聴器は両耳で
補聴器は片耳で装用するよりも、両耳で装用したほうがメリットは大きいです。ですが、日本での両耳装用率は46%に対してアメリカでは72%と日本はまだ低い状態です。補聴器装用による満足度も日本は低いです。
※日本補聴器工業会HP『JAPAN Trak2015』より
補聴器をお考えの方はぜひ両耳での購入をご検討ください。メガネハットでは聞こえの相談会を毎日実施中です。難聴のこと、補聴器のことなんでもご相談ください。